音楽サブスクは音質を比較して選ぶ時代に!ハイレゾ対応サービスに注目

音楽サブスクは音質を比較して選ぶ時代に!ハイレゾ対応サービスに注目

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定額制でさまざまなアーティストの曲を聴ける音楽サブスクサービス。SpotifyやAWA、Amazon Music HDなど、各社から魅力的なサービスが展開されており、どれを選べばいいのか悩んでいる方も多いと思います。

そこで今回は、CDを超えた高音質楽曲が聴ける注目のハイレゾ対応サービスを4選ご紹介。音質についても詳しく解説していますので参考にしてみてください。音楽サブスクサービスを取り入れて、あなたの日常に彩りを添えましょう。

音楽サブスクサービスの音質について

音楽サブスクサービスの音質について

ここでは、音楽アプリなどでも利用されているストリーミング再生と、音質を左右する圧縮形式について解説していきます。

さまざまな音楽サブスクサービスがありますが、まずはこちらを理解することでより選びやすくなります。

ストリーミング再生とは

ストリーミング再生とは、スマホやパソコンなどをインターネットにつなげた状態で、音楽や映像を楽しむ再生方式です。Wi-Fi環境であれば、通信速度制限の縛りなく次から次へと音楽を聴けるようになっています。

そのためオフラインになってしまうと利用できなくなりますが、ダウンロードほどスマホやパソコンのストレージ容量を圧迫しないのもストリーミング再生のメリットのひとつといえるでしょう。

SpotifyやAWAといった音楽アプリは、まさにこのストリーミング再生を使用した音楽配信サービスとなっています。

音楽サブスクサービスを選ぶ際には、再生方法もあわせてチェックしましょう。

ストリーミング再生とダウンロード両方が可能であれば、たとえば「新しい音楽を楽しみたいときはストリーミング再生」「お気に入りの曲を聴くときはダウンロード後にオフライン再生」といったように、シーンにあわせて使い分けることもできます。

音質に関係するのは圧縮形式

次に音質にかかわってくる圧縮形式について解説していきます。音質にこだわりたい場合は、どの圧縮形式を使用した音源なのかも大切なポイントです。

CDやストリーミング再生など原音をデジタル化する場合、音質の違いは圧縮形式によって左右されます。何が違うのか、MP3、AAC、FLACを取り上げてそれぞれの特徴や違いを見ていきましょう。

MP3の特徴として、まずデータサイズは原音のおよそ1/10と、CDとほぼ同じ音質であることが挙げられます。曲数を多く取り込みたい方におすすめのファイル形式で、歌詞やジャケット写真をつけられるのもポイントです。

AACはMP3の後継として知られています。データサイズは原音のおよそ1/10で、MP3よりも僅かにデータサイズが大きくなっています。その分、音質は良くなっており、一度圧縮するともとには戻せない非可逆圧縮と呼ばれるファイル形式です。

FLACは、データサイズが原音のおよそ半分であることから、高音質といわれるハイレゾ音源のひとつでもあります。そのため、音質を重視する方におすすめしたいファイル形式です。歌詞やジャケット写真もつけられ、圧縮後ももとに戻せる可逆圧縮でもあります。

ビットレートとは

ビットレート(bps)は、1秒間に送受信できるビット数のことで、デジタル化の情報量を示す単位です。たとえば8bpsなら、1秒間に8ビットのデータ送受信ができます。このビットレートの値が大きいほど、高画質・高音質となるわけです。

そのほかにも、高い音域を再現するサンプリング周波数(kHz)や、より小さく細かい音まで再現する量子化ビット数(bit)といった単位もあります。

どれも値が大きいほど、高画質・高音質になり、先に述べた圧縮形式とあわせて音質を左右する大切な要因となっています。

ハイレゾとは

ハイレゾとはHigh-Resolution(ハイレゾリューション)の略です。原音をCDよりも細かく記録できるため、ライブの臨場感やレコーディング現場の空気感をよりリアルに再現できます。

「192kHz/24bit」「96kHz/24bit」が主流となっているハイレゾは、「44.1kHz/16bit」が一般的とされるCDを上回るレベルの音源です。情報量が格段に違うため、楽器や声のリアル感や奥行き、音の消え際まで感じられます。

生演奏を耳元で聴いているような、CDを超えた高音質楽曲を楽しみたいのであれば、ハイレゾがおすすめです。

おすすめのハイレゾ対応音楽サブスクサービス4選

おすすめのハイレゾ対応音楽サブスクサービス4選

ここからは高音質楽曲が聴ける音楽サブスクサービスを紹介していきます。より音のクオリティを求めるのであれば、スマホやパソコンにハイレゾに対応したスピーカーやヘッドホンといった周辺機器をプラスしてそろえるのもいいでしょう。

Amazon Music HD(アマゾンミュージックHD)

Amazonが提供する「Amazon Music HD」は、音質の劣化が少ないロスレスオーディオを使用した音楽配信サービスです。6,500万を超える楽曲をCD音質とも呼ばれるHDで、さらに数百万を超える楽曲をUltra HDで配信中です。

HDの平均ビットレートは標準のストリーミング配信よりも2倍、Ultra HDは10倍となっています。デバイス性能やネットワークの設定情報の範囲内で最大限の音質を提供しているサービスです。

Amazonプライム会員やAmazon Music Unlimited(個人プラン・ファミリープラン)会員の方は、よりお得に利用できます。iPhoneやiPad、Androidなどさまざまなデバイスで楽曲を楽しめるのはもちろん、Amazon Echo Studio端末を使用することで、音質に明瞭さと深みをもたらす3Dオーディオもあります。

Amazon Music HD

Spotify HiFi(スポティファイハイファイ)

「Spotify HiFi」は、世界178の市場でおよそ3億4500万人ものユーザーをもつSpotifyによるハイレゾ対応の音楽サブスクサービスです。2021年後半にサービスをスタートするとしています。

CDと同品質のロスレスオーディオと呼ばれる形式を使用して配信することで、通常のSpotifyよりも高音質な楽曲を楽しめるのではないかと期待されています。

「Spotify HiFi」では従来の対応デバイスにプラスして、Spotify Conect対応のスピーカーでも音楽を楽しめるようになるとされています。

2021年4月時点で音質についての詳細な数値や月額料金は公開されておらず、今後どのようなサービスを提供してくれるのか、未知数ゆえに楽しみなサービスです。

Spotify HiFi

mora qualitas(モーラ クオリタス)

「mora qualitas」は、Sony Music Entertainmentによる高音質ストリーミングサービスです。FLACフォーマットとも呼ばれるロスレス圧縮を採用することで音質のクオリティを追及。

最新のヒットソングからジャズ、クラシックの名盤まで幅広いラインナップがあり、アーティストが表現した等身大の音を、そのままの音色として聴けるのが特徴的です。

ハイレゾ音源96kHz/24bitから、CD音源まで豊富に取り揃えています。アーティストごとの作品レビューや来歴が見られるほかに、リスナーネットワークやプレイリストといった機能もついています。

mora qualitas

Deezer Hifi(ディーザーハイファイ)

「Deezer Hifi」は、ロスレス圧縮のFLACフォーマットを使用してストリーミング配信する音楽サブスクサービスです。幅広いジャンルの楽曲を広告なしでオフライン視聴できます。

澄み切った音色のため、レコーディングスタジオにいるような臨場感を感じられるのが特徴です。デスクトップアプリやモバイルなどあらゆるデバイスに対応しており、複数人で使用したい場合は、ファミリープランもあります。

Deezer HiFiプランに申し込むと利用できるアプリ360 by Deezerでは、聴きたい楽曲を探せる360 RAカタログの利用のほか、360 Reality Audioと呼ばれる空間音響技術で、よりリアルな音楽を楽しめます。

Deezer Hifi

ハイレゾ対応サブスクを徹底比較!

ここでは、各サブスクの特徴を表でまとめました。それぞれのサービスを比較して、チェックしてみてくださいね。

サービス名月額圧縮方法ビットレートオフライン再生無料体験期間配信曲数対応機種登録可能な端末数
Amazon Music HD1,780円~HD/Ultra HD850kbps~3,730kbps3ヶ月(Amazon MusicHD個人プランのみ対象/Amazon Music Unlimitedの新規会員登録のみに適用される5/24までのキャンペーン)6,500万曲~iPhoneやiPad、Androidなどさまざまなデバイス記載なし
Spotify HiFi未公開ロスレスオーディオ形式未公開未公開未公開Web Player/Spotifyアプリ未公開
mora qualitas2,178円FLAC3,730kbps30日間記載なしWindows、Mac、Android、iOS最大6台(パソコン3台/モバイル3台)
Deezer Hifi1,470円FLAC1,411 kbps1ヶ月間記載なしすべての端末ファミリープランなら最大6台
※2021年4月時点

まとめ

パソコンで作業をする男性

ここまでサブスクの音質をサービスごとに比較してきましたが、気になるサービスは見つかりましたでしょうか。日常的な音楽鑑賞であれば通常の音楽サブスクサービスでも十分ですが、CDを超えてさらに高精細なものへと昇華された高音質を目指すのであれば、まずハイレゾ音源を体感してみましょう。

楽曲が奏でる本来の音や、大好きな歌手の本当の声が聴きたい方は、ぜひこの機会にサブスクサービスを検討してみてください。

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